東京マルイ サムライエッジ
バリー・バートン モデル ver.2 レビュー
2015年4月に発売された、東京マルイ製 サムライエッジ バリー・バートン モデル ver.2を入手したので紹介します。
設定上の簡単な説明
ゲームとのコラボモデルなので実銃があるわけではありませんが、開発時の設定によると、バリー・バートンモデル ver.1をベースに、現在のバリーの年齢に応じたカスタム化(パワーより命中精度重視)をコンセプトに作ったのが今回のver.2ということのようです。同じようなシルエットながら、口径もver.1の40S&Wから9mmパラに変更されています。
既に過去となったラクーンシティ時代の「STARS」や「Kendo SHOP」の刻印が入っているのか等の疑問点は、付属のパンフレットに詳細な設定ストーリーが掲載されています。
個人的には、カプコン監修で上手くサイドストーリーを作った割にパンフの体裁がイマイチなのが残念です。もう少し紙を厚くしたりして質感を高める工夫をすれば、カスタムモデルの付属資料らしくプレミアム感が出たんですけどね。
東京マルイ製 サムライエッジ バリー・バートン モデル ver.2
について
ゲームのバイオハザード リベレーションズ2に合わせて発売された「サムライエッジ バリー・バートン モデル ver.2」(以下バリーモデル2)はバイオハザードタイアップモデルとしては通算12作目(内、再販2モデルを含む)。
新鮮味は既に無くなってはいるものの、バイオハザード好きにとってはスルーできないモデルとなっています。
今回も前作と同様M9A1をベースとしたサムライエッジ(フレームは新型のM9ですが)となっているので旧サムライエッジのリメイクバージョンとしての位置づけでもあるようです。
最初にパッケージから見ていきます
パッケージは10作目の「センチネルナイン」からの定番になっている汎用ハードガンケースにゲームキャラクターとイメージイラストの紙パッケージをつけたもの。
個人的には銃本体の割にサイズが大きすぎるのと、出し入れが面倒なのでが通常の紙パッケージの方が好きですね。
パッケージ内はウレタンに銃本体と予備マガジンスペースの切り込みが入って、専用ケースらしく仕上げてあります。ウレタンに傷が付きやすいのが残念ですね。
取説等も蓋のウレタン裏に仕舞えるようになっているのは、上手なデザインですね。古くからのモデルガンメーカーにはない、上手なパッケージングだと思います。
汎用ハードケースには個別のシリアルナンバーが入っていますが、トイガン本体とリンクしていないパッケージだけのもの。個人的には、これに価値を見いだせません。
シリアルを入れるなら銃本体にも入れないとカスタム感は出ないですし、コスト的にそれが難しいならケースのシリアルも止めて価格を下げてくれ他法が嬉しいです。なんか芯を食ってない自分勝手な売り手側のコダワリのように感じます。
次に本体の外見を見ていきます
バリー モデルと言えば、前作同様コンペンセイターとスタビライザー兼ピカテニーレイルが特徴ですが、今回のコンペンセイターは命中精度向上がコンセプトのため、発射ガスが視界を遮らないようサイドにガスポートを付けた大型のマズルブレーキタイプになっています。
実際の効果が設定資料に書かれているようになるかは別として、スライド先端が隠れる大型のコンペンセイターのデザインは中々良いですね
コンペ上面の反射防止のセレーションは、カスタムリボルバーの後加工ぽい雰囲気で悪くはありませんが、その前のフロントサイトが一体型なのは少々残念。
カスタムと言っているからには、最低でも別部品。できれば金属パーツにするべきでしょう。
リアサイトはフロントサイトに合わせた新型のものですが、やはりABS製。
スライド上部のAFPB(オートマチックファイアリングピンブロック)に干渉しないデザインということですが、AFPB自体が可動するわけではないので、イマイチぴんときません。
さらに横からは分かりませんが、妙に幅が狭いデザインの格好悪さが個人的には気に入りません。
スタビライザーのピカテニーレイル部はレイル溝が増えただけで、前作と印象はあまりかわりません。ちなみに後部スクリューはモールドのダミーです。
ブリガーディアタイプの強化スライド右側には「CUSTOM Kendo SHOP」左側には「S.T.A.R.S. R.P.D. Special Team」の刻印が入っています。
刻印が入れられた理由は、後付けぽいものが設定資料に書かれているので割愛しますが、バイオハザードタイアップモデルは「サムライエッジ」のイメージが強すぎるので、メーカー的には必要な部分でしょう。
旧サムライエッジのリメイクという意味合いからも、これ以外の刻印はありえないでしょうね。
グリップは木製グリップとラバーのハイブリッドタイプで、グリップ前部にもフィンガーチャネルの付いたものになっています。赤のスターズマークは前作のバリーモデルと同じ仕様です。
前作のサムライエッジA1からグリップの厚さが薄くなっているので、グリップ自体はかなり握りやすくなっていますが、木目プリントのプラグリップが安っぽいのは相変わらずです。
マルイからサムライエッジが発売されて15年も経ちますが、未だにサードパーティからも木製グリップ化されないのは不思議なことです。売れそうなものが出ないって事は、何らかの大人の事情があるんでしょうか。
スライドキャッチは操作性を重視したロングタイプになっています。トリガーガードの形状から分かるように、フレームは旧型のM9タイプフレームで新規に製作したものです。
これは今後、M92Fモデルをモデルチェンジする布石かもしれないですね。
次は簡単に内部を見てみます。
分解はマガジンを抜いてから、最初にスタビライザー下面のレイル部分に付いている前方のスクリューを外して。コンペンセイターをスタビライザーから取り外します。
後は、M92シリーズの分解手順と同様、フレームの分解ラッチを回してから、スライド&バレルを前方に抜き取れば通常分解は終了です。
毎回気になるスライドノッチの削れ対策は、M9A1と同様すらイド内側の金属シャーシ部分にスライドストップノッチがかかるようになっているのでプラの削れは発生しません。
最もM92シリーズはスライド外側にノッチが露出しないので、削れても大して気にはならないのですが、精神的にはこの方が断然安心できますね。
コンペンセイターとスライドの関係は、スライド前面の面取された部分がすっぽり隠れるようになっています。幅広の印象を受けるコンペンセイター部分の幅はスライド幅と同じですね。
コンペンセイターがフレーム側に固定されている形式なので、バレル長はノーマルサイズのままで、サムライエッジA1と同様綺麗なシルバーメッキがかけられています。
HOP調整ダイヤルは下側にあるので、スライドを分解した状態じゃ無いと操作できないのが残念です。せっかくスライド上面がオープンになっているのにね。
スタビライザー部分はフレームと接着された上に2本のネジで固定されています。内側とは言えプラスネジに違和感はありますが、延長したレイル部分は力が加わる可能性が高いので必要な加工でしょう。
実射についての簡単なコメント
作動部分はM9A1なので作動に関してはプルーフされた快調なもの。コンペがある分動き的にはインパクトがありますね。ロングマガジンを付けている分、外見とは異なりフロント部分が軽く感じます。
年齢に合わせて幅を広くしたというリアサイトは老眼の自分にも多少見やすいようです。例によって近距離での試射なのでノーHOPで行いましたが、マルイらしい素直な弾道で命中精度も期待できそうです。
室温23℃でマルイ製2.0gBB弾を使用したときの初速は73m/s前後と最近のマルイ製品としては若干高めですが、実用上の違いは無い範囲でしょうね。
最期に(サマリー)
最初にも書きましたが、バイオハザードとのタイアップモデルは、このバリーモデル2で12作目、足かけ17年続いたシリーズになります。M92F系のサムライエッジシリーズが2作続くことになって、バリーモデル2に新鮮味が薄いのは当然かもしれません。
正直今回はフルオート機能を付けて欲しかったですね。いくらバイオファン向け商品でも、撃つ楽しさが新しくプラスされないと。外見は多少変わっても中身はそのままというのは飽きますね(最近のGBBハンドガン全体に言えますが)。
カプコンへのロイヤリティが発生するのは理解できますが、カスタムと言っている割に銃本体にローコストの跡が窺えるのはいただけません。意味の無い汎用ケースとシリアルにコストをかけるなら、後加工とは言いませんがトイガン本体にこそコストを掛けて欲しいものです。
次回のタイアップがどうなるのかは分かりませんが、イメージを変えるために長モノGBBあたりになるんでしょうか。個人的にはお蔵入りになっている「ウェスカー モデル」をゲームに関係なく出して欲しいですね
東京マルイ バリー・バートン モデル ver.2 希望小売価格27,800円(税別)
参考資料
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