東京マルイ トールハンマー 〈アルバート.W.モデル 02〉

レビュー

2月16日に発売になった、東京マルイ製「トールハンマー 〈アルバート.W.モデル02〉」電動ショットガンは、カプコンとのタイアップモデルとしては15弾目で、初の長モノモデルです。

昨年発売されたゲーム「バイオハザード7」のダウンロードコンテンツ「NOTA HERO」のメインキャラクター クリス・レッドフィールドが作中で使用するモデルです。

従来はベースモデルが実銃のゲーム内カスタム銃だったのが、今回はベースモデルがマルイオリジナルデザインモデル「SGR−12」なので、変な言い方ですが完全な架空モデルと言うことになります。

東京マルイ製トールハンマー 〈アルバート.W.モデル02〉について

最初はケース周りから

昨年5月のホビーショーで発表されて以来、ゲーム(ダウンロードコンテンツ)の遅れなどにより、発売自体が伸びた結果、かなりこだわりのあるパッケージになったようです。

段ボールの外箱は、117cm × 44cm × 18cm、重量17kgオーバーの巨大なもの。ご丁寧に商品のカラーシールが貼られていました。

段ボールの外箱を開けると中にはビニールにくるまれたガンケースが入っています。ガンケースには最近のカプコンタイアップモデルにお馴染みの巻きパッケージが付いています。

巻きパッケージの裏には取説や解説書が入っています。このパッケージのマジックテープを剥がすと、ようやくガンケース本体に対面できます。

ガンケース自体はキャスター付きの本格的なもの。ロック用のキーホールも付いていますが、いくら頑丈なハードケースといってもケースだけで10kg弱もの重量があるのはどうなんですかね。

「トールハンマー」本体を入れると約15kg。トイガンなのに実銃の重機関銃並の重さとなると、置き場にも悩みます。

ケース外側には製品名「THORS HAMMER ALBERT.W.MODEL 02」、所属(提供)企業の「UMBRELLA CORPORATION」のプリントと、使用者名「Chris」のシールが貼られています。「Chris」のシールだけ手描き風なのが雰囲気的には良いですね。

ケース内にはマガジン2本、トールハンマー本体、M−LOKレイルパッケージ、付属BB弾、使用するレンチなどが収まっています。


ケース右端のアンブレラマークの下には、付属のBB弾、マズル保護キャップ、レンチ3本、フロントサイトアジャストツールが収まっています。

M−LOK用レイルパッケージが収まっている左側に「サムライエッジ アルバート.W.モデル01」が収まりそうな切れ込みがウレタンに入っています。

実際に「サムライエッジ アルバート.W.モデル01」を入れてみようとしたら、ビーバーテールとかはピッタリなんですがバレルスペースが加工されていないので、そのままでは入りません。

※ コンバットマガジン2018年4月号によると、このスペースは新たに発売される「量産型サムライエッジ〈アルバート.W.モデル−01P〉」用とあります。写真で見る限りショートバレル仕様なので、抜き型とピッタリサイズです。
前作での設定では01Pはプロトタイプでウェスカーの設計通りに作られたとあったので、誌面で量産型サムライエッジとなっているのが不思議。整合性を考えると名称が変わる可能性もありそうですね。

説明書をよく見ると、M−LOK用レイルパッケージの下に入っている、かさ上げ用のウレタン(本来は3個使用のところを2個のみ使用)を使って入れるようになっていました。

マガジンのスペースにもかさ上げパーツを入れると確かに収まりは良いですが、後付け感がします。最初からウレタンの深さを考えてたんでしょうか。

かさ上げ自体は必要かもしれませんが、それならサムライエッジの型に抜いたウレタンを半分の厚さに加工して入れといてくれれば済むと思うんですが、それともコストの問題ですかね。

さらに気になるのが、今回撮影用に切り込みから型を抜いたりトイガンを入れたり元に戻したりしただけで、ウレタンにダメージが残ることと、レイル付きのトイガンを入れるケースなのにレイル周辺のウレタンに余分なスペースが切られていないこと。

コレクター用として考えると直ぐに跡が付くウレタンの質自体が良くないし、遊んで使うことを考えるとレールにアクセを付けるとしまう度にレイルからアクセを外さなくてはならない。どちらにしても中途半端な感じがします。

同じように、折角「サムライエッジ アルバート.W.モデル01」のスペースを作っても、アクセサリーの「レイルスタビライザー」「L.A.M.(ライトアダプター・モジュール)」「オクタゴン・サイレンサー」のスペースがないというのも中途半端ですね。 

※ 先に書いたように量産型サムライエッジ「サムライエッジ〈アルバート.W.モデル−01P〉」用という事だと、量産型には付属アクセサリーは無いようなのでこれで充分なんでしょう。

次にトールハンマー 〈アルバート.W.モデル02〉本体を見てみます

外見上はベースとなった「SGR−12」ですが、ハンドガード部が長くなってバランスが良くなったイメージです。

ハンドガード部は長さが長くなっただけで無く、の肉抜き穴の形状自体も「SGR−12」と異なっています。ハンドガードとアッパーレシーバーは一体化されたアルミパーツなので、アッパーレシーバー自体を新規に製作したことになります。

加工はCNC加工と思われるので製作は基本データーを変更するだけのはずですが、新たに製造することには変わらないので手間とコストはそれなりにかかっているはずです。

ハンドガード部が延長されているのに伴ってバレルも10.5インチから13.5インチに延長されています。合わせてバレル上部のガスピストン部分も延長されています、

ハンドガード先端は「Cカッター」と呼ばれるスパイク状のデザインに変更されています。サプレッサーもスパイク付きの形状に変更され、より接近戦に対応した形状となっています。

フロントサイトとリアサイトはフリップアップ式のもの。金属製かと思いましたが樹脂製で、ロックの無いタイプなのが残念。リアサイトのアジャストはクリック付きで、指で行えるタイプ。

サイト自体は折りたたんだ状態でもサイティング出来るようになっていますが、実際はストック形状が直線的なため起こした状態でないとサイティングはほぼ不可能です。

フレーム左側後部には「ABOW/AWM 02-USS(Anti Bio Organic Weapon/Albert Wesker Model 02-Umbrella Security Service)」と「M-LOK」のロゴ、「ALBERT.W.MODEL 02」のモデル名「CTMS−1970RF(?)」の刻印がプリントされています。

ある意味、このプリント部分がバイオハザードファンにとって最も気になる部分ですね。

セレクター形状は「SGR−12」と同じタイプ。レバー形状のせいでセーフからセミ、フルと操作するのは楽ですが、逆にセーフに戻すのは少々やりづらい。インデックスが「SGR−12」のピクトグラムから文字の「SAFE」「SEMI」「FULL」に変わっています。

マガジンキャッチはアンビなのにセフティレバーは片側だけなのは何ででしょうね。カスタムモデルとしてはこだわって欲しかった箇所です。

グリップはタンゴダウンたいぷの握りやすいものですが、若干剛性感が足りないように感じます。

グリップ底部を見ると、電動ガン用グリップの流用なのが分かりました。剛性感が足りないように感じたのは肉厚が薄く内部が空だからですね。それにしても最新モデルのグリップはモーターが入る割には驚くほど薄いですね。タンゴダウンのオリジナルグリップとほとんど変わらない握り心地です。

マガジン差し込み口にファンネル部分が無いので、ガイドのレールに合わせて装填しますが、これも慣れが必要な部分です。

コッキングレバーを後退させると反対側のエジェクションポートが開きます。作動に問題が無いので、どうでも良い部分ですが、本来はここもアンビで設計する部分ですね。

エジェクションポート内にはHOP調整ダイヤルが並んでいます。前方から右、中央、左バレルそれぞれのHOPを調整するようになっています。

「SGR−12」と異なり、それぞれのバレルごとに情報のHOPがかかるようなHOPチャンバーに変更されているので、より遠距離射撃に適した仕様になっています。

ストック内部にメカボックスが入るので、残念ながらリトラクタブル機能はありません。バットプレートの形状も「SGR−12」と変わっていて近接戦闘向きになりました。

バットプレートにあるアンブレラマークを下に下げてロックを外すと、バットプレートを外すことが出来ます。

ストック内はバッテリースペースになっているので、マルイ製ニッケル水素ミニバッテリーが入ります。スペース的な余裕はあまりないので、互換バッテリーを使う場合は注意が必要です。

最後に付属品を見ていきます

M−LOK用レールは、7スロット、5スロット、3スロットの3種が付属します。パッケージに入っていますが、今後別売されそうな形状です。

レール自体は樹脂製で、表のスクリューを回して裏の金具が縦になってレールをハンドガードの固定する仕組みですが、ハンドガードの裏側が見えないと実際に金具が縦になっているか分からないので取り付け時に気を遣います。

正確に固定できれば、ガタつきも無く仕様に不安はありません。アクセを付けると言ってもトイガンの場合だったら付属の3枚で充分だと思われます。

マガジンはトールハンマー専用のもの。「SGR−12」のマガジンと同形態でショットシェルの色が変わっただけですが、予備マガジンと合わせて2本付いてくるのは嬉しいですね。

また付属品ではありませんが、マガジンは「SGR−12」「AA−12」に使用できるマガジンは全て使用することが可能で、オプションの電動ドラムマガジンも使用できます。

全体的にボリュームアップしたトールハンマーには大型の電動ドラムマガジンはよく似合います。これで3,000発撃ち尽くしたら楽しそうですね。

取説は「SGR−12」のものに、変更パーツの分のパーツ表がトールハンマー用として付いてきます。マガジン型の展開図のようなものは、ガンケース用のかさ上げです。

付属品の中での目玉が、このトールハンマーの解説冊子です。全体をアメリカのガン雑誌風のデザインにして、日本の記者にアンブレラ社を取材させたような凝った編集になっています。が、今回の設定ストーリーの中からは、残念ながら前作の「サムライエッジ〈アルバート.W.モデル01〉」の時に設定された、アルバート・ウェスカーの研究成果たる「アルバート システム ウェポン」の話が全く無くなってしまっています。

外部の人間の取材という冊子の設定に、アンブレラ社の負の遺産たるアルバート・ウェスカー云々の話は絡ませられないということかもしれませんが、前昨の設定上の振りと今回の〈アルバート.W.モデル02〉の名称について、放置しっぱなしなのは、納得しかねます。

他にはガンケースの「Chris」シールの代わりに貼る無記名のシールやトールハンマーに貼るウェポンコードラベルシールが付属します(これはシールじゃ無くて、一部の海外製品みたいに本体にレーザープリントすべきじゃないでしょうか)。このコードを使って、アンブレラ 特別コンテンツのサイトに入ることができるようになっています。

実射について

実射情報については、後からアップします。

最後に(サマリー)

実射前のサマリーと言うことで、本体の仕上げやパッケージとしての評価に限定します。トールハンマー本体については、表面仕上げも綺麗でアッパーフレームもアルミの一体成形で剛性感もあり、マルイらしくまとめた良いできばえだと思います。

操作性に多少難がある部分も見受けられますが、電動ショットガンという(実銃で言えばフルオートショットガン)新しいジャンルの製品なので、ある程度慣れが必要な部分があるのは仕方が無いと思います。

気持ち表面仕上げが汚れ易い気もしましたが長期間使用しているわけでは無いので、現状ではなんとも言えません。

それよりも気になるのが最終的な販売価格と、こだわったはずの付属品が何処までニーズに合っているかでしょう。ベースとなった「SGR−12」の希望小売価格が69,800円に対して「トールハンマー」が98,000円。プラス28,200円でガンケースその他が付属するカスタム品と考えれば妥当かもしれません。

実売価格で考えると約52,000円の「SGR−12」と95,000円の「トールハンマー」の差は約43,000円もあります。その差額が、コレクションとしても実用面でも中途半端な上に巨大で重いガンケースと、一部カスタムパーツ代と予備マガジン1本(実売2,500円)、こだわった梱包代と冊子のコスト(当然カプコンへのライセンス料も含んでいると思いますが)に見合うのか、正直疑問です。

個人的にには、こだわっている部分や付加価値として企画した部分が、作り手側のこだわりだけで、ユーザーのニーズ(購入目的や使い方、収納事情)や視点に合っていない気がします。本体自体には不満はないだけに残念です(実射はまだですが、マルイの電動ガンですから)。

流通在庫が直ぐに無くなれば、一般ユーザーとかけ離れているのが自分だと言うことになりますけど、さてどうなんでしょう。